
執筆:お米便り編集部(株式会社ゆうき ゆうきや事業部)
最終更新:2026年8月10日/出典の確認日:2026年8月7日
お米を通販で買うとき、実物を触れません。
だからこそ、商品ページに載っている「表示」から読み取れることを知っておくと、外れを引きにくくなります。
米袋の表示は、法律(食品表示法)で決まっています。書いてあることには意味があり、書いていないことにも意味があります。
私たちはお米を販売している側です。自社に都合の悪いことも含めて、袋の見方を書きます。
目次
米袋には、何が書かれているのか
精米の袋には一括表示欄という枠があり、次の項目を表示することが定められています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | 精米、玄米 など |
| 原料玄米 | 産地・品種・産年、および単一原料米か複数原料米かの区分 |
| 内容量 | 5kg など |
| 精米時期(または調製時期・輸入時期) | いつ精米したか |
| 食品関連事業者 | 名称・住所・電話番号 |
このうち、品質を推し量るうえで特に見てほしいのが、原料玄米と精米時期です。
①「単一原料米」か「複数原料米」か
ここがいちばん重要かもしれません。
単一原料米
産地・品種・産年がすべて同一で、かつその根拠を示す資料を事業者が保管しているものです。袋にはこう書かれます。
原料玄米 単一原料米
長野県 コシヒカリ 令和7年産
「どこの、何を、いつ穫れたものか」がはっきりしています。
複数原料米
単一原料米に該当しないもの、つまり産地・品種・産年のいずれかが混ざっているお米です。袋にはこう書かれます。
原料玄米 複数原料米
国内産 10割
産地とその使用割合を併記することになっています。
複数原料米が悪い、という話ではありません。ブレンドすることで味を安定させたり、価格を抑えたりする目的があります。ただ、「どこの何なのか」は分からないということは知っておいてください。
② 精米時期
お米は生鮮品に近い性質があり、精米してから時間が経つほど風味は落ちます。
ここで注意点があります。「精米年月日」という表示は、いまはありません。
令和4年4月1日以降に精米されたものは、「精米時期」として、年月旬(上旬・中旬・下旬)で表示されるようになりました。
精米時期 2026年8月上旬
通販の商品ページに精米時期が書かれていない場合は、問い合わせる価値があります。「注文後に精米」「発送直前に精米」と書かれていれば、それがいちばん確実です。
③ 産年
「令和7年産」のように書かれています。
新米の時期を過ぎても、前年産のお米は普通に流通します。品質が悪いという意味ではありません。ただ、同じ価格なら新しい年産のほうが有利です。年をまたぐ時期(春〜夏)は、特に確認してください。
なお「新米」と表示できるのは、収穫年の12月31日までに包装されたものに限られます。
「特別栽培米」とは何か

袋に「特別栽培米」と書かれていることがあります。これは国のガイドラインに基づく表示です。
おおまかに言うと、その地域の慣行的な栽培と比べて、節減対象農薬の使用回数と化学肥料の窒素成分量を、それぞれ50%以下に抑えたお米のことです。
「農薬をまったく使っていない」という意味ではありません。使う量を半分以下に抑えている、という意味です。
私たちが扱っている市川さんの特別栽培米の場合は、こうなっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 化学肥料 | 不使用 |
| 農薬 | 本田に代掻き後の除草剤1回1成分、田植え同時で除草剤3成分と殺菌剤2成分の合計6成分 |
使っている農薬の中身まで書いてあるかどうかは、ひとつの目安になると思います。
「有機」「オーガニック」と書けないお米があります
ここは、私たちが当事者として書ける話です。
農薬を一切使わずに育てたお米でも、「有機」「オーガニック」と表示することはできません。
これらの言葉を使うには、有機JASという国の認証が必要です。認証を受けていない農産物にこれらの名称や紛らわしい表示を付けることは、法律で禁止されています。
つまり、「有機」と書かれていないお米が、農薬を使っているとは限らないのです。
私たちのお米も、「有機」とは書いていません
ゆうきやが扱う「生きもの田んぼのお米」は、農薬・除草剤・化学肥料をいずれも使っていません。
それでも「有機」とは書きません。有機JAS認証を取得していないからです。
認証を取ることを選ぶ農家さんもたくさんいます。どちらが正しいという話ではありません。
ただ、「有機」という言葉がないことと、農薬を使っていることは、イコールではない。これは知っておいて損のない話だと思います。
通販ならではの確認点

表示以外に、通販だから見ておきたい点です。
届いてからの保存
お米は高温・多湿・直射日光が苦手です。
- 米袋には空気穴が開いているので、袋のままの保存は不向き
- 密閉容器に移す
- 夏場は冷蔵庫の野菜室が理想
- においの強いものの近くに置かない(お米はにおいを吸います)
買う量
まとめ買いは、必ずしも得ではありません。精米してから時間が経つほど風味は落ちます。1か月で食べきれる量を目安に、こまめに買うほうが、結果的においしく食べられます。
送料と重量
お米は重いので、送料の条件が価格に大きく響きます。「5kg×2袋」と「10kg×1袋」で送料が変わることもあるので、比較するときは送料込みの総額で見てください。
まとめ:通販でお米を買うときに見る5か所
- 単一原料米か、複数原料米か……「どこの何なのか」が分かるか
- 産地・品種・産年……具体的に書かれているか
- 精米時期……年月旬で書かれているか。「注文後に精米」なら理想的
- 特別栽培米などの表示……何をどれだけ減らしているのかまで書いてあるか
- 事業者の名称・住所・電話番号……連絡が取れる相手か
そして、「有機」と書かれていないことを、マイナスに受け取らないでください。書けない事情があるお米もあります。
出典
- 消費者庁|玄米及び精米に係る食品表示制度(確認日 2026年8月7日)
- 農林水産省|玄米及び精米の年月旬表示の導入について(確認日 2026年8月7日)
- 農林水産省|有機食品の検査認証制度(確認日 2026年8月7日)
- 東京都保健医療局|生鮮食品(玄米及び精米)の表示(確認日 2026年8月7日)
この記事を書いた人
お米便り編集部(株式会社ゆうき ゆうきや事業部)。長野県佐久市の生産者・市川裕也さんのお米を販売しています。編集方針と運営者情報はこのサイトについてをご覧ください。








